ワークシートやブック内で置換する

Excel ではワークシートやブック内でセルに入力された値を置換することができます。ここでは Excel でワークシートやブック内で置換する方法について解説します。

※ 検索を行う方法については「ワークシートやブック内を検索する」を参照されてください。

(Last modified: )

置換の基本的な使い方

Excel で置換を行う場合の基本的な使い方です。デフォルトの設定では現在開いているワークシートだけを対象となり、次の置換対象を検索する方向は「行」方向へ検索します。また部分一致で置換対象を検索します。

置換の対象の検索は現在クリックして選択されているセルから開始し、行方向または列方向へ向かって検索していきます。「行」方向へ検索するというのは、現在選択されているセルの位置から右の方向へ向かって検索し、次に下の行の先頭からまた右の方向へ検索します。例えば B6 セルが選択されている状態から検索を開始した場合、次のように右へ検索し、次に下の行に移ってまた右へ検索していきます。

置換の基本的な使い方(1)

ワークシートを隅から隅まで検索して置換したい場合は A1 セルを選択した状態から置換を行ってください。

では実際に置換を行ってみます。 A1 セルを選択したあとで「ホーム」タブをクリックしてください。

置換の基本的な使い方(2)

リボンが表示されたら「編集」グループの中の「検索と選択」をクリックしてください。

置換の基本的な使い方(3)

表示されたメニューの中から「置換」をクリックしてください。

置換の基本的な使い方(4)

「検索と置換」ダイアログが表示されます。

置換の基本的な使い方(5)

「検索する文字列」の右のテキストボックスに検索する値を入力してください。そして見つかった値を置き換える新しい値を「置換後の文字列」の右のテキストボックスに入力してください。そのあとで最初は「次を検索」をクリックしてください。

置換の基本的な使い方(6)

最初に見つかった D4 セルが選択されました。

置換の基本的な使い方(7)

ここで「置換」をクリックすると、見つかった値が新しい値に置換されます。

置換の基本的な使い方(8)

そして置換が行われると、自動的に検索が行われて次の一致するセルが選択されます。

置換の基本的な使い方(9)

ここで「置換」をクリックすると、置換が実行されてまた次に一致するセルが自動的に選択されます。これを繰り返していくことで「置換」をクリックしていくだけで順番に一致するセルの値が置換されていきます。

なお自動的に検索が行われて次のセルが選択されたときに、このセルでは置換を実行しない場合は「次を検索」をクリックしてください。このセルでは置換を行わずに次に一致するセルが選択されます。

キーボードショートカットを使って置換する

Excel での置換はキーボードショートカットを使って行うことができます。置換を開始する位置をクリックして選択したあとでキーボードから Ctrl + H を押してください。

キーボードショートカットを使って置換する(1)

「検索と置換」ダイアログが表示されます。

キーボードショートカットを使って置換する(2)

あとの使い方は同じです。

すべて置換する

「検索と置換」ダイアログを表示したあとで、検索する値と置換する新しい値を指定して「すべて置換」をクリックすると、一致するセルをまとめて置換します。

実際に試してみます。 A1 セルをクリックして選択したあとで「検索と置換」ダイアログを表示し、検索ボックスに「営業部」、置換する新しい値に「営業企画部」と入力しました。そのあとで「すべて置換」をクリックしました。

すべて置換する(1)

今回は表示しているワークシートが検索の対象なので、ワークシートの中で指定した値に一致したセルの値がすべて新しい値に置換されました。

すべて置換する(2)

すべて置換する(3)

置換のオプションを設定する

置換のオプションを設定することで、デフォルトで設定されている置換の条件を変更することができます。「検索と置換」ダイアログで「オプション」をクリックしてください。

置換のオプションを設定する(1)

置換のオプションを設定できる画面が表示されます。

置換のオプションを設定する(2)

いくつかのオプション項目について解説します。

検索場所

「検索場所」では置換の対象を現在表示しているワークシートにするか、それとも現在開いているブックに含まれるすべてのワークシートするのかを選択できます。

置換のオプションを設定する(3)

デフォルトでは「シート」になっています。ブック全体を置換対象としたい場合は「ブック」を選択してください。

検索方向

「検索方向」では置換の対象となる検索の行う方向として「行」方向にするか「列」方向にするのかを選択できます。

置換のオプションを設定する(4)

デフォルトでは「行」になっています。列方向に検索したい場合は「列」を選択してください。例えば A6 セルから検索を開始した場合で「行」方向と「列」方向をそれぞれ選択した場合は次のように検索されていきます。

置換のオプションを設定する(5)

置換のオプションを設定する(6)

検索対象

「検索対象」では検索の対象となる値の種類を選択できます。ただし置換の場合は選択できるのは「数式」だけです。

置換のオプションを設定する(7)

「数式」の場合は、セルに表示されている値ではなくセルに実際に入力されている値と比較されます。そのためセルに数式が入力されている場合はその数式が一致した場合だけ置換します。

セルの内容が完全に一致するものを検索する

「セルの内容が完全に一致するものを検索する」のチェックボックスにチェックを行うと、検索する値と完全に一致する値を検索します。

置換のオプションを設定する(8)

デフォルトではチェックが入っていないので部分一致する値を検索します。例えば「花子」で検索した場合、部分一致の場合は「花子」でも「鈴木花子」でも検索に一致しますが、完全一致の場合は「花子」だけが検索に一致します。検索に一致しなければ置換は行われません。

他にも置換のオプションでは「大文字と小文字を区別する」や「半角と全角を区別する」などを設定できます。

-- --

Excel でワークシートやブック内で置換する方法について解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

Profile
profile_img

著者 / TATSUO IKURA

プログラミングや開発環境構築の解説サイトを運営しています。