AND関数:すべての論理式が真のときに真を返す
AND 関数は Excel で用意されている関数の一つで、引数に指定した論理式がすべて TRUE のときに TRUE を返します。引数にひとつでも FALSE があった場合は FALSE を返します。ここでは Excel における AND 関数の使い方について解説します。
※ Excel の対応バージョン : 365 web 2021 2019 2016 2013 2010 2007
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AND関数の定義
			AND 関数は引数に指定した論理式がすべての TRUE の場合に TRUE を返し、一つでも FALSE が含まれていた場合は FALSE を返します。
			
			 
			
			引数に 2 つの論理式を指定した場合、 AND 関数は次のような値を返します。
			
| 論理式1 | 論理式2 | AND(論理式1,論理式2) | 
|---|---|---|
| TRUE | TRUE | TRUE | 
| TRUE | FALSE | FALSE | 
| FALSE | TRUE | FALSE | 
| FALSE | FALSE | FALSE | 
			AND 関数はすべての引数が TRUE の場合だけ TRUE を返します。
			
			例えばセル B2 に 80 という値が入力されていた場合、 AND 関数の 1 つ目の引数に B2 > 50 、 2 つ目の引数に B2 < 90 と指定すると、 AND 関数のすべての引数が TRUE となるため AND 関数は TRUE を返します。
			
=AND(B2>50,B2<90) --> TRUE
			C2 に 46 という値が入力されていた場合、 AND 関数の 1 つ目の引数に C2 > 50 、 2 つ目の引数に C2 < 90 と指定すると AND 関数は 1 番目の引数が FALSE となるため AND 関数は FALSE を返します。
			
=AND(C2>50,C2<90) --> FALSE
IF関数の中でAND関数を使用する
			IF 関数は 1 番目の引数に論理式を指定します。 AND 関数や OR 関数は結果として論理式を返しますので、 IF 関数の 1 番目の引数に AND 関数を記述することで少し複雑な条件式を記述することができます。
			
=IF(AND(B2>50,B2<90),"有効範囲","無効") --> 有効範囲
			上記の場合、 B2 セルに入力されている数値が 50 よりも大きく 90 よりも小さい場合に IF 関数の 1 番目の引数が TRUE となります。
			
			※ IF 関数の使い方については「条件が真の場合と偽の場合で異なる値を返す(IF)」を参照されてください。
			
AND関数の使い方
			それでは実際に AND 関数を使ってみます。 Excel のシートに対象の数値を次のように入力しました。
			
			 
			
今回、「算数」および「国語」の点数がどちらも 75 点よりも多い場合を合格として TRUE を表示し、それ以外の場合は FALSE を表示するようにします。
			結果を表示する E3 セルを選択し、次のように入力しました。 AND 関数の 1 番目の引数に 1 つ目の論理式として C3 > 75 、 2 つ目の引数に 2 つ目の論理式として D3 > 75 を記述します。
			
=AND(C3>75,D3>75)
			 
			
			Enter キーを押すと、 E3 セルには次のように表示されます。
			
			 
			
			AND 関数の 2 つの引数がどちらも TRUE でしたので AND 関数は TRUE を返しました。
			
			同じように E4 セルから E7 セルに対しても同じように AND 関数を入力すると次のように表示されました。
			
			 
			
1 つ目の引数と 2 つ目の引数がどちらも TRUE の場合に TRUE 、それ以外は FALSE と表示されました。
※ 論理式を記述するときに使用する比較演算子については「比較演算子と算術演算子の利用」を参照されてください。
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Excel における AND 関数の使い方について解説しました。
( Written by Tatsuo Ikura )
 
				著者 / TATSUO IKURA
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